波打つ時代の中で生き残ってきた歴史
現在の社屋、工場がある場所はもともとのどかな農地でした。しかし昭和34年(1959)の伊勢湾台風で海水が入り、しばらくは農業ができない土地となってしまいました。そこで名古屋市が工業団地としてこのエリアの開発を進めることとなり設立されたのが、大同工業、岩井産業(現在の双日株式会社)が共同で起こした会社、新星工業でした。創業当時は二輪車のスポークを主に製造しており、国内7割のシェアを誇るまでに成長しました。その後、時代の移り変わりとともにさまざまな鋼線を扱うようになりましたが、時代に対応しながら培われた技術は、しっかりと今に受け継がれています。
多様なニーズに対応できる技術力
新日本製鐵株式会社、大同特殊鋼株式会社を中心とする線材製品の二次加工に特化し、鉄鋼市場の中で自動車産業に限らず、さまざまなメーカー様より長年に渡って評価をいただいてきました。
工場内には、硬鋼線・ピアノ線、冷間圧造用炭素鋼線、ステンレス鋼線などさまざまな鋼種を取り扱うことができるラインを設け、特にこの3種を同一工場内で制作する、国内でも例のない工場となっています。また機械化した工程内でもマンパワーを発揮し、精度の高い、多様なニーズにこたえた商品づくりが最大の特徴です。約50年培った経験により高品質な製品をよりスピーディーに、各メーカー様にお届けしています。
新星工業の経営の根幹は「活性化した現場で鍛えられた“ものづくり”の実力」=「現場力」です。このさらなる向上目指すとともに、これからの世代へと技術の継承を行ってまいります。
地域・環境・社会とのつながりを大切に
工場、社屋ともに、塀のすぐ向こう側には住宅が建つ場所もあります。住宅街の中という立地から、地域住民との共生は会社経営の必須条件です。20年以上前から敷地に体育館を増設し、地域住民の方々に開放するなど、より身近な存在になること、何をしている会社なのかを知ってもらうことを行ってきました。定期的に工場見学も開催し、地域の小学生たちに、どんなものを作っているかを紹介する機会も設けています。
さらに、地域住民との対話の窓口である環境対策室では、騒音、大気汚染、振動などを独自に測定。環境への影響を把握、管理して、常に公開できるようにしています。
地域住民、地球環境への配慮はもちろんのこと、株主様への利益還元、従業員の生活の安定、お客様との共存共栄、地域社会との調和など、あらゆるステークホルダーとの関係性を大切にしながら、社会に貢献し、ともに発展する会社を目指します。
そして…
50年以上続いているこの歴史を、さらにまた50年続けられるように…。
皆様の期待に応えられる会社を目指し、これからも時代の変化に柔軟に対応しながら、技術、マンパワーの向上に勤め、確かな“ものづくり”を進めてまいります。